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ぬるい懐古オタクがだらだらと語るだけ。

楊雅喆 「血観音(Xue guanyin/The Blood, the Corrupt, and the Beautiful) 」2017

もう一つ中国語圏映画、というか台湾映画を最近見たので、以下雑感。

 

楊雅喆 「血観音(Xue guanyin/The Blood, the Corrupt, and the Beautiful) 」2017

 

こちらも前回のエントリー同様、割といいレビューだったので見てみました。台湾映画を見るのもすごく久しぶりです。

内容は台湾の上流階級を舞台にしたやくざものって感じ。

アンティークの売買は表向きで、政界の裏金工作などのダークなお金を扱っている、上流階級の奥様が、不正をばれそうになったので、人を殺し、次々と殺人をするのですが、それに娘と孫娘が巻き込まれていくという話です。

うーん、プロットがいまいち唐突というかついていけない感じです。

 

主眼は母と娘の葛藤というだけあって、母、娘、孫娘の三代を演じた女優陣の演技は見事でした。

 

あとは、台湾映画にありがちな中途半端な日本語とか、そういうのはまあ、日本人の私としては微笑ましく見られるから、いいかな。あと、主人公母娘たちの家も日本家屋だったのが、台湾の上流階級が誇る(?)日本趣味を表していて、微笑ましいという感じ。

 

映画冒頭に語り物のシーンがあって、通俗仏教的な因果応報を説いています。

いわゆる弾詞という芸能なのですが、このシーンがコミカルで面白かったんです。

で、最後にもこの弾詞のパフォーマーで締めくくるのかと思いきや、そうではなかったので、肩透かしをくらった感があります。

 

えーと、お勧め度としては、まあ、そんなに、という感じです。台湾映画マニアならともかく…。

 

 

 

 

 

馮小剛「Youth (Fanghua/芳華) 」2017

長い間、中国(語圏)映画とはご無沙汰でした。昔は好きでよく見ていたんですが、単に忙しいのと、限られた時間の中でアニメを優先させていった結果、中国映画のブランクはひどくなる一方に。残念ながら、私の中国映画の知識は所謂第五世代で止まったままです……。

 

この前、珍しいことに比較的最近の中国映画を見たので、以下、超簡単に雑感。

 

馮小剛「Youth (Fanghua/芳華) 」2017

 

以前どこかでレビューを読んで評判が良かったので、見てみました。素直にいい映画だなと思いました。(小並感)

内容は、文革時代の人民解放軍の文芸工作隊の隊員たちの青春を描いたものです。共産主義国のプロパガンダ芸術が好きなので、それだけで美味しくいただけるというものです。(『白毛女』とか)

 

ちなみに女の子たちがすごくエロかわいいです。ダンスや水泳やら健康的な青春を描きながら、実はエロ目線?というシーンが多くて、ドキドキしました。馮監督はなかなかツボをおさえていますな。(エロおやじ目線ですみません)

 

報われない愛とか、いじめとか、きつい人間関係てんこもりです。

 

ヒロインの何小萍がすごく可愛そうなのよ。父親は労改送りで、貧しく育っているのですが、才能を見出され、名前を変えて入団。でも、いじめに遭って…。父親は娘からの手紙を受け取っているんですけど、返事を出すことができなくて、結局死ぬんですが、このシーンには泣きました。

で、ヒロインを暖かく支えていた劉峰というヒーロー(超イイ人)には好きな人がいて、この女性に告白し抱きしめたたところを人に見られて、女性は身を守るために(恋愛はご法度なので)ウソをついて彼を告発します。結果、彼は文工団を追い出されて、中越戦争の最前線に送られます。で、右手を失うことに。

(ちなみに、彼にウソの告発をした女は、最後は金持ち華僑と結婚してオーストラリアに引っ越すという超勝ち組。なんて皮肉な結末。でも人生ってそんなもんよね…うう)

 

ヒロインも舞台で演じることを拒否して、その報復として、看護婦として中越戦争の最前線に送られ、心を病むんです。

 

文革も終わり、改革開放路線になって、文化工作団は解散します。この解散シーンもなかなか泣けます。個人的にも、人民服時代の中国が懐かしいので、なんというか、あの時代の中国はもう帰ってこないんだなっていう感じですかね…。

長めのエピローグとして、90年代、中年になった元団員たちの生活が描かれています。拝金主義が蔓延する現代で、日銭を稼ぐことすらできない劉の姿が本当に涙を誘います。戦争の英雄だったはずなのに、労働者として貧困に苦しんでいる退役軍人の劉。彼とヒロインの何小萍は戦没軍人のお墓の前で再会して、残りの人生を共に生きます。(結婚はしなかったとナレーターは語りますが)これはわずかな救いではあるんですけど、お墓の前で再会っつうのはちょっとメロドラマ過ぎますかね?

 

にしても、検閲が日ごとに厳しくなっている習近平政権下で正直よく公開が許されたなと思います…。

 

後半の中越戦争描写がかなりエグイのでグロテスク描写がダメな人にはお勧めできませんが、そうでなければかなりお勧めです。(正直、グロ耐性のある私でも、結構きつかったんですが・・・)

 

六条御息所=ハマーン様?

最近何がやばいかって、私の脳内の95%くらいをハマーン様が占領しているんです。おかげで仕事に支障を来たすレベル。今週末締め切りの仕事が終わらん。今月末締め切りの仕事も相当やばいです。

 

で、本居宣長先生の「手枕」を読んでいたら、「源氏物語」の女たちの中で、六条御息所はハマーン様だな、榊原良子さんのお声も似あうし、とか考えはじめる始末。

(「手枕」とは六条御息所と源氏の出会いについて宣長先生が妄想した源氏物語の二次創作。私もいつか源氏の二次小説書きたいなあと夢を見ているんです。源氏×六条御息所や夕霧×紫の上とか。前東宮×若かりし頃の六条御息所も楽しそう。でも和歌のシーンとか書けないし…。和歌の勉強からしなくちゃなんて、無理ゲーだ。)

 

昔から六条御息所がすごく好きなんですよ。大人の女で美しくて、教養と知性があって、プライドが高くて。で、光源氏にどうしても素直に甘えられなくて、苦しんで苦しんで、源氏の相手の女に憑りついて殺すくらいに闇を抱えるように…。まさしくダークヒロイン。

 

六条御息所は格の高い大臣家の娘(でないと東宮の女御にはなれない)だけど、実家には頼りになる男性がいないみたい。そういう女君は零落するものですが、彼女がすごいのは、東宮の未亡人となり、実家に頼れる人がいないのに、それでもしっかり邸宅を趣深く維持して、彼女の周囲は優雅なサロンとして若い公達を惹きつけるんですね。(しかも幼い娘も育てている。)そういう才覚は本文では詳しく描写されていないんですけど、六条御息所の聡明さと自立したところが凄く好き。

 

ハマーン様もアクシズ提督の娘として生まれたけど、その才覚のせいで、若いうちからアクシズを一人で背負って立つ羽目になったし・・・。プライドが高くて好きな人に素直になれなくて、闇を抱えて私怨のように人を殺し、愛憎の果てに、救いを得られず・・・。

 

 六条御息所もハマーン様も本当に欲しい愛は手に入らなかった。もがけばもがくほど、相手の男の心は離れていくのに、愛のための憎しみを止められなかったんだと思う。背負うものを捨てれば、手に入ったのかもしれないけど、それもできなかった。

 

で、ハマーン様=六条御息所を支点に配役を考えてみると、

 

シャア=光源氏

ララァ=藤壺中宮(身分の低さから夕顔でもいいかなと思ったんだけど、母を求める源氏=シャアにはやっぱり亡き母の面影を持つ藤壺=ララァがあっているような気がする)

レコア=朧月夜(才気のある女性なんだけど、ふらふらと二人の男の間を行き来するところから)

ナナイ=明石の君(才色兼備で、プライドが高く、光源氏にとって重要な存在となる姫君を生んで源氏の野望に貢献したところはナナイっぽい!いつも控え目に一歩引いているんだけど、野心があって、源氏とはある意味お互いに利用しあっているところもナナイみたい)

クェス=玉鬘(源氏の娘分として利用されたり、色々な男に懸想されたりするところから)

ミネバ=秋好中宮(六条御息所と前東宮の間の皇女で、御息所が亡くなる際に源氏にあとを託したので、源氏が父親代わりになり、冷泉帝に入内させた。身分の高さとか潔癖な聡明さ、斎宮として伊勢に母親の御息所と一緒に下向するところなんかミネバって感じ。そもそもミネバってハマーン様とシャアの疑似的子どもみたいだもの)

キシリアは弘徽殿女御っぽいなぁ。

ライバルで友人でもある頭中将は、ガルマかな。アムロでもいけるかなぁ。

 

問題は葵の上、紫の上、女三宮に該当するようなキャラがいないこと。もしCDAを入れるなら、ナタリーが葵の上ポジで、少女時代の無邪気なハマーン様が若紫ポジでもいけるだろうけど、CDAはカウントしたくないので、なしだな。

 

あと、セイラさんも該当する人がいないなぁ。源氏の求愛を抜きにしたら、朝顔の姫君がいいかもと思うけど。

 

全く、こんなくだらないこと考えている暇があれば仕事しろって感じですね、はい。

 

 

ジブリ美術館/「毛虫のボロ」

日本での夏休みを満喫してきて無事帰国。今回は比較的長い休暇だったので、念願のジブリ美術館に行ってきました。

以下雑感。ネタバレ注意です。

 

まず、ジブリ美術館の感想を一言で表しますと、

 

「うわ、めっちゃ少女趣味」 

 

よく言えばおとぎ話のメルヘンな雰囲気で可愛らしいんですが、やさぐれたBBAの私にはちょっと酷な空間です…。

 

一番気に入ったのは常設展示の「映画の生まれる場所」。宮崎さんのラフ画がいたるところにあってそれを眺めているだけで幸せになれます。「ジブリ」なので、私の好きな宮崎さんの初期の監督作品はほとんどないのが残念。かろうじて映画版のナウシカのスケッチがあるくらい。目を皿のようにしてみていました。私の愛するクシャナ殿下がなかった……。エボシ御前のスケッチはあったのに。

この展示室は映画の製作過程ごとに小部屋に分かれていてとてもわかりやすいです。宮崎監督ご本人による説明書きもあって楽しい。でもこれってセル時代のアニメ制作過程なので、CGが導入されつつある現在ではやはりロストテクノロジーになっていくんですかねぇ。セルアニメが好きなので寂しいですね。

 

企画展示はジブリ映画の「食」でした。ジブリ映画には確かにおいしそうな食べ物がいろいろ出てくるので、いい企画ですね。テクニカルな説明(たとえばソーダの瓶や泡、液体をどんな風に色で描き分けているのか)はとても勉強になりました。あと、トトロのメイ&サツキの家の台所とラピュタのタイガーモス号のキッチンが再現されていました。タイガーモス号の厨房再現はなかなか希少かと。

でも、私的に一番ツボだったのは、宮崎監督が以前機内誌のために描かれたという、機内食についての蘊蓄イラスト!

戦時中の軍用機から戦後の民間機まで、機体の紹介とともに機内食の変遷について描いておられるんですが、もうこのマニアックさが大好き!飛行機の説明がとても細かい。宮崎監督の何が好きかって、リベラル思想のミリオタというのがたまらなく好きなんです。飛行機や各種メカの描写、戦闘描写(漫画版ナウシカのサパタ戦は凄いの一言)にすごく業を感じます。彼の思想はリベラルで非戦主義の筈なんですけどね。未来少年コナンのハイハーバーや風の谷の描写を見ていると原始共産主義的コミュニティを理想とされているのかなと思います。

この機内誌にも、日本軍の機内食弁当が貧弱になって日本の敗戦が近くなったことをきっちり書いていらっしゃるのはさすがです。戦後民主主義的知識人のアニメ業界における最後の大物だと思いますので、宮崎監督にはもっと若い人に向けて発信し続けてほしいです。でも、でも、そんな宮崎監督が隠しきれないほどに飛行機や兵器のフェチだというのがねぇ、すごく好き。もう、圧倒的に共感しています。

 

屋上にあるラピュタのロボット兵です。これが見たかった!天気が悪かったのが残念です。

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草に囲まれているのですが、これもそのうち苔むしてくるのかしら?

ラピュタのロボット兵が大好きです。シータを助けようとしたり、お庭の番をしているのとか、なぜか泣けてくる。知能を持ったロボットが人間を助けようとするのに弱いのかも。(当然、バトーさんを助けようとしたタチコマ@攻殻にも泣きました…うう)

 ラピュタは長い間見ていないので、もう一度見直したいねぇ。

 

 

(以下、「毛虫のボロ」のネタバレです。)

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カーン家の謎

 私の最近のナゾはハマーン様の家族。母親は早くに亡くなったみたいだけど、どんな人だったのか。どうして三姉妹の中でハマーン様が突出して武闘派になったのか…。父上のマハラジャ・カーンは穏健派の文官だったのにね。北爪氏のC.D.A.でのマハラジャさんは結構納得いく描写でした。(あの漫画で唯一いいところだったかも…)

で、一番謎なのが、一番下の妹、セラーナ・カーン。ハマーン様の死後、穏健派の政治家として活躍したという設定があるんですけど、これの出典がいまいちわからない…。公式なの?

昔は三姉妹設定ではなかったはず。上の姉の設定だけはあったんですが。

 

Z・ZZ本放送の段階でわかっていたハマーン様のバックグラウンドは、

1)シャアと過去に深い関係があった 。(あの有名な写真ですね。たった一枚でこれほどまでにファンの間で二人の関係を憶測させるなんて…)

2)父のマハラジャ・カーンはジオン公国高官だった。

3)姉がドズルの愛妾だったけど、亡くなった。

4)フラナガン機関で育てられた。

2)と3)は小説版ですね。4)は当時のムックやアニメ雑誌などで言及されていたので、割と昔からある設定だった筈です。政府高官の娘がなんであんな実験施設のようなところで育てられたんだ?と当時は思っていたんですけど、キシリア閣下の肝いりだとあり得るかな、とも。キシリア閣下に大切にされていたらいいんだけど。アニメ本編でハマーン様がキシリア閣下に言及していないのが残念なところかな。いろいろな意味でハマーンはキシリアの後継者だと思うのですが。

 

このフラナガン機関育ちで、思春期をアステロイド・ベルトで過ごしたというのが、ハマーン様のあの過激派な性格形成の原因なんですかね。穏健派の妹はパイロットではなさそうだし。ま、一番の原因はシャアなんだけど。どう考えても、シャアが悪い。

ハマーン様って本当、純情で可愛いひとだ。コロニー落としたりするけど…。

 

 

(以下、二次創作の話題です)

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ガンダムMAD「一年戦争史」

ガンダム再燃中ですが、ここ10年近くは積極的に新しいコンテンツを追いかけることもなくぼんやりと過ごしていたため、色々追いつきません。にしても、こんなに色々ガンダムコンテンツが拡大しているのは、あの「ガンダムエース」の所業ですかね。正直、玉石混淆だと思うので、功罪の両面ありというところでしょうか。

 

さすがにガンダムはファン層が厚いので、オンラインに色々ネタが転がっているのですが、youtubeにアップロードされていた、とあるMADに感動しました。今更ですが、ガンダムオタクの執念を見た気がします…。

 

「一年戦争史」とタイトルされたこのMADは非常によくできていて、アニメ本篇だけでなくゲームなどのムービー部分をうまく組み合わせて、NHKのドキュメンタリ―仕立てにしています。対談部分「宇宙世紀の歴史は動いた」は、2009年にNHKのBSで放送された「ガンダム宇宙世紀大全」というガンダム特集から持ってきているようですね。この特集すごーく見たいんだけど、ペイパービュー方式でオンライン視聴できるようにしてくれませんかね、NHKさん。あんな阿漕なやり口で受信料を徴収するよりも、よっぽど有意義だと思いますが…。

 

閑話休題。

 

私のお気に入り回はepisode15「一年戦争の亡霊」ですね。ハマーン様がたっぷり堪能できます。(でも、劇場版から大部分を引っ張っているので、榊原さんのお声がドスが効きすぎて、ちょっと…。お年のせいなのか演技のせいなのかわかりませんが)


一年戦争史 episode 15 「一年戦争の亡霊」

 

私的に一番の萌えポイントなのは、最後のハマーン様のモノローグです。

(10:55からです)

 

「ふっ、ジオンに兵なしとはよく言ったものだ。シャア・アズナブルか……。あの男さえいてくれたならな……。あのように……あのようなことにならねば、まだ手はいくらでもあったというのに、それほどまでに私が許せなかったというのか、あの男。……これも所詮愚痴か。私にはそのような過去を引きずっている時間はない。目の前の敵は退けなければならん。」

 

何よりも榊原良子さんの演技が素晴らしい!

いつの収録かわからないのですが(収録年を知りたいので、出典を必死で探している…)まだ少しお声がお若いのかしら?(追記:コメントで情報をいただきまして、1991年収録のようです。どうりでお声がまだお若いですね。)

 

とにかく、いつものキツイ口調ではなく、寂しさと儚さがとてもよく出ていて、胸が締め付けられます。ハマーン様の孤独で脆い少女のような内面がにじみ出ているんです。榊原さんの演技はさすがです。

 

いつもの強がりの中に後悔が見えるのって珍しいセリフですねぇ。

 

このセリフでは何を悔やんでいるのだろう?

1)ミネバを自分の駒に育て、それをシャアに非難されたこと。

2)恋愛関係がこじれてしまったこと。

(C.D.A.準拠なら、ナタリーを見殺しにしたこと?C.D.A.を公式化したくないけど)

 

ハマーンはグリプス戦役でシャアに再会した段階では、まだ彼との関係に一縷の希望があったと思うけど、決定的にダメになったのは、ミネバに関することだと思う。

ハマーンにしてみれば、自分にミネバとアクシズを押し付けて出て行ったくせにシャアが後から文句を言うのは彼の自分勝手だと思うのは当然。(私もそう思うよ!)

でも、女性に母性を求めるシャアからすれば、ミネバを自分の駒に育てているハマーンは母親失格だと思えるし、そんな母性のかけらもないハマーンと(男女の関係で)決裂するのは当然なんだろうけど…。この二人の関係は色々な要素が絡みすぎて、ハマーン様には気の毒だけど、本当に難しい。

そもそも本物のミネバを手元から失った時点で彼女の戦争は詰んだと思うけど…。それは、ハマーン様もわかっていただろうし、ZZの最後で死を選んだのは大儀なき戦争に疲れたんだろうな。

 

もし、シャアと恋愛関係に陥らず、単なるビジネスパートナーとならハマーン様とシャアはうまくいったんだろうか、と最近考えていますが、うーん、どうだろう?

シャアがNT少女に手を出さないとは考えにくいけど、仮にビジネスパートナーとして割り切ってやっていくとなると、キシリアとのような感じになるのかな…。ハマーン様が中年になるまで生きていれば、キシリア閣下みたいな感じになっただろうとは容易に想像できるけど。

シャアとハマーン様って本当に殺伐したカップルだのう。(漫画版ナウシカのナムリスとクシャナ殿下夫婦みたいだ…)

 

で、このモノローグの出典を探しているのですが、どうしても見つかりません。ゲームだと思うので、ガンダムゲームやスパロボ関係のプレイ動画を見まくっているのですが、見つからない…。ゲームは自分でプレイしないし(する時間もないので)、悔しいなぁ。どんなコンテクストでこのモノローグが語られたのか、すごく知りたい。

(追記:コメントで情報をいただきました。1991年のサウンドCD「Gundam Oddysey」とのことです。)

映像の出典はわかるんですけど。

下の映像は、プレイステーション版Zガンダムのムービーらしいですね。

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ハマーン様が北爪氏の「C.D.A. 若き彗星の肖像」に準拠していない(ゲームはそれよりも前に出たのかな?)のが好印象です。ピンクの女の子らしいワンピースと仕草がかわいいなぁ。

 

後半部分の映像は新約(劇場版)Zガンダムのエピローグ部分ですね。私はこの劇場版が好きではないのですが、唯一気に入ったのはエピローグ部分です。(富野監督の劇場版はどうしてテレビ版に比べると劣化するんですかねぇ。初代三部作の出来がいいだけに、∀といいZといい、不満が残ります。)

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部下に指示を出すハマーン様の姿が好き。部下の男たちに比べて華奢で背が少し低いところ(しかも軍艦なのに私服)が、萌えポイントです。

 

 

榊原良子さんって、強い大人の女を演じたら右に出る人はいないと思うのですが、その真骨頂は、その強い女がふと見せる脆い内面を演じられるところだと思います。

アニメ本編でハマーン様の内面が充分に描かれなかったにもかかわらず、弱さを抱えた鉄の女という印象が強いのは榊原さんの演技のおかげですかね。

 

劇パト2の南雲隊長はまさしく榊原さんあってのあの内容だと思います。(押井監督は榊原さんが大好きなので、むしろ榊原キャラに合わせてあのしのぶさんをP2で造形したのではないかと個人的には疑っています)

 

惜しむらくは、漫画版のクシャナ殿下を榊原さんのお声で聞けなかったということ。あの少女時代のエピソードを榊原さんのモノローグで聞けたら、思い残すことはないんだけど。

 

 

 

 (11/23/2018 追記:上記のモノローグの出典である「Gundam Odyssey」(1991年)を聴いたので、以下にエントリーを書いています。)

 

banana-snow.hatenablog.com

 

どうしてハマーン様が人気に?

最近引っ越しをしたのですが、その引っ越し作業中にひたすらガンダムをBGM代わりにしていたおかげで、ガンダムに再燃中。

20年ぶりくらいに、劇場版「ガンダムIII めぐりあい宇宙」とZZを通しでみました。

Zガンダムの後半(第30話?でハマーン様が登場して以降)も5年ぶりくらいに見ました。(Zはちょこちょこ見直しているんですよね)

「めぐりあい宇宙」の出来の良さに感嘆です。シャアには愛憎があるけど、やっぱガンダムの男性キャラで一番好きなキャラだな。

ZZは再評価すべき作品だなとつくづく思います。ていうか、そんなに酷評されるほど悪くないよねぇ。結構いい出来だと思うんだけど。(一度ゆっくり語ってみたい!)

 

ところで、最近、NHKでガンダムの人気投票があったと知って、ようやく某サイトでこっそり見ました。

榊原良子さんが出ていらっしゃって歓喜!

榊原さんの地声はどちらかというと、南雲隊長だよねぇ。それも、後藤さんと隊長室でやりとりしている感じの。

 

以前から「俗物」というセリフが嫌いだと仰っていらしたけど、まああれはハマーン様のネタというか口癖みたいなものだから。

傲岸なハマーン様はそこが魅力かな、と。(実際、彼女に能力面で太刀打ちできる男はそうそういないしねぇ。)榊原さんの良識は素敵ですけど、それとこれとはまあ別問題ということで。

 

にしても、なんでここ最近こんなにハマーン様が人気なの???

本放送時は、ここまで人気じゃなかったはず。

当時のアニメ雑誌の人気投票でも、Zではフォウが人気だったし、ZZでは圧倒的にプルが人気だったことを覚えています。プルはあのロリなところと悲劇的な結末で人気が出るのは納得していたけど・・・。ZZが最終回を迎えた時に、「アニメディア」あたりの人気投票でハマーン様が20位くらいにかろうじて入ったと記憶していますが、でもそれっきりだったような。

 

で、ハマーン様の人気が上がった理由を考えてみました。

 

1)視聴者が大人になった

当時ZやZZを見ていた子どもたちはもう中年になったので、大人の理屈とか上に立つ人間に感情移入するようになったのかな。それと、視聴者も大人になって、ハマーン様のひねくれまがった性格やシャアに対する愛憎をかわいいと思えるようになったのでは。

 

私は子どもの頃からこの手のキャラが好きだったけど、当時はその孤高な強さと凛々しさに心を奪われていました。でも、大人になってからは彼女の可愛さに開眼しました!私がシャアなら、いっぱい甘やかして可愛がってあげるのに・・・。

 

2)中の人の人気

榊原さんあってのハマーン様だと思うので、榊原さんがアニメ業界で確固とした地位を築かれるにつれて、ハマーン様の人気も一緒に上がったのかな、と。

 

3)ゲームで強い

私はゲームを全くプレイしないのですが、ガンダムゲームやスパロボなどでかなり強いパイロットに設定されているようです。今、若い人でガンダム(特に宇宙世紀もの)はゲームで知ったという人も多いと思います。強い女性パイロットとしてコンスタントにゲームに出ていると、知名度もあがりますよね。しかも搭乗機はあの美しいキュベレイだし。

 

4)キュベレイ

ゲームの世界でハマーン様がパイロットとして人気が出るのなら、当然その愛機のキュベレイも!

キュベレイは曲線的なフォルムが美しくて、女性らしい優雅な機体だと思います。ファンネル使用のNT専用機で(NTしか使いこなせない)、NT能力の高いハマーン様ぐらいしか乗りこなせない、まさしくハマーン専用機。(プルのMKIIや量産型とは、カラーリングが違うよ!装備も違うみたいだけど)あの白とピンクを基調に紫と青を効果的に使った優美かつ可愛らしいカラーリングがハマーン様の捨てきれない少女らしさを表しているようでちょっと切ないな。

キュベレイはハマーン様の象徴でもあるわけで、その美しさと強さは同機のパイロットの魅力を相乗的に引き立てていると思えます。

永野護デザインなので、ある意味、ガンダムのMSでは非主流派ですが、それもまた特徴的でヨシ。

 

 

とまあ、ハマーン様人気が出るのはいいんですけど、公式で改悪はしてほしくないです。

はっきり言って、北爪氏の「C.D.A. 若き彗星の肖像」は最悪です・・・。

福井氏あたりにもハマーン様だけは触って欲しくないなぁ。