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ぬるい懐古オタクがだらだらと語るだけ。

「水星の魔女」最終回前のメモ

「水星の魔女」もあと数時間で最終回なので、その前に自分用メモ。

実は、19話と21話で感想を書きかけていたのですが、忙しさのあまり途中のまま。7月1日締め切りの仕事に追われてここ数週間は朝から夜中まで仕事していたので、結局感想は書き終えられなくてアップできなかった。仕事がまじで修羅場だったので仕方ないんだけど。

で、とりあえず、以下、気になっている点。

  • 全体的なプロットが雑すぎる。

あまりにも色々な要素を巻き散らかしていて、どれも中途半端。株式会社ガンダムのネタはいらなかったんじゃない? あと、アーシアンとスペーシアンの対立もすごく消化不良。正直、地球に降りなくてもよかったのでは。特にミオリネの地球降下ネタは必要あったの?(彼女に罪を負わせたかっただけなら、他にも方法があったと思うんだけど)結局地球降下がキャラに必要だったと思えるのってグエルくらいだよね…。

他にも「水星」という第三極を出したのだから、それを有効に使えたはずなのに勿体ないなぁ。

 

  • キャラの掘り下げが甘い。

キャラの軌跡がきちんと描けているのってグエルくらいだね。グエル主人公って言われるのもわかるし、人気出るのもわかるよ。ちゃんと細かく彼の行動を追えているし、ある意味王道を歩んでいる。

それに反してスレッタは全然描けていないなぁ。S1はまだそれでも主体性があったし、自分で行動できていたんだよね。折につれて「お母さん」「お母さん」を連呼するのはちょっとうざかったけど。S2になってからは、どんどん子供っぽさというか、母親への依存性が強調されて、見ていて厳しかった。ホルダーを剥奪されて、プロスペラとミオリネに捨てられ、どんどん影が薄くなっていったのが見ていてツラかったよ。

そもそも、ガンダム世界であの手のクローン少女パイロット(フォウとかプル)は脇役として輝くものなので(しかもその悲劇性を以って)、スレッタを主人公としてうまく動かせるのかなあと思っていたら、やっぱりうまく動かせていない。

ホルダーの地位を失って、ミオリネや母には何も知らされず、子どものようだったスレッタが、21話ではいきなり悟りを開いていて、やたら物分かりがよくなっていて、こっちは困惑したよ。

にしても、スレッタを見ていると、母親に虐待されていた子供がそれでも母親を慕っているというパターンに見えてとても胸が痛い。プロスペラを突き放してほしかったんだけど…。

もう少しスレッタの成長の軌跡を丁寧に描いてほしかった。各話内ではそれなりに整合性があるんだけど、次の話でいきなり飛躍しているから、ダイジェスト感がすごいんだよね。薄っぺらいというか。

ガンダム初の女性主人公と謳っておいて、ちょっとひどいんじゃない? 

それなら最初からグエルを主人公にしておけばよかったのに……。

唯一の救いは地球寮の友達ができたってところかな。みんなで一緒にクワイエットゼロに乗り込むくだりは好きだな。ケナンジが大人ぶるところはちょっと疑問だけど。

でも、ミオリネはある意味一貫している。(成長していないともいうんだけど)

ミオリネはプロスペラに利用されて、可哀想なんだけど、そもそもなんでスレッタに何も言わずに、プロスペラの計画に乗ったんだろうか…。

彼女も、結局反発していた父親の庇護から抜け出せていないなぁ。抜け出して自立するところを見たかったのにな。

ミオリネとスレッタが結婚するのは既定路線なんだろうけど、だからこそ二人の少女の軌跡をしっかり描いてほしかった。これじゃあ、「決闘による婚約」というシステムありきの二人の結婚に見えて、すごく残念…。

しかも、グエルとミオリネのバディ感がすごくはまっていたから、尚のこと。

ミオリネとスレッタのバディ行動がもっとあればよかったのに。残念。

 

  • プロスペラはラスボス?

CV能登さんの演技が最高で、まじでお母さん怖いんですけど。

にしてもクワイエットゼロを最初みたとき、エンジェルハイロゥかと思ったよ。

あんな物理的な要塞だったなんて。どこに隠し持っていたんだ???

まあ、ガンダムで最終決戦といえば、アバオアクーでの白兵戦なので、最後はガンダム恒例という力技でまとめにかかったというわけですな。

しかもコロニーレーザーのようなものまで!

にしても、話を前に進めるために、新しい物(人)を出していくというのは、あまり感心しないなぁ。結局登場人物と事項が増えるだけで、ますます物語がとっちらかっていくのに。

 

スレッタは生き残ると割合楽観視しています。エリクトはダメじゃないかな。

あの手のクローン少女パイロットが生き残って幸せをつかむというのはガンダム世界では珍しいことなので、その先達になってほしいな。

貧乏くじをひいたのが、ソフィとノレアか…。可哀想だったね。

にしても、なんでノレアとエランなの? ラウダとペトラのカプ化にも驚いたけど。

総カプ化は実は苦手なんだけど、大河内さん割とその傾向あるよね……。

いや、脚本の大河内さんだけじゃなくて、監督さんの意向もあるんだろうけど、正直小林監督の作品を何一つ知らないのでなんとも。

 

とりあえず、最終回を楽しみにしています。

やっぱりオリジナルアニメはいいよね。漫画原作だと先が見えているし、続きがどうなるかわからないのは単純に楽しい。ただ、毎週放送はシステム的に厳しいんだろうなぁ。個人的には2週に1回の放送でも十分楽しいんだけど。現場の製作者の方たちが十分な報酬と休息を得られることを願っています。