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ぬるい懐古オタクがだらだらと語るだけ。

中国連続TVドラマ「如懿伝」(2018)雑感3

中国TVドラマ「如懿伝」全87話の感想、続き!

 

見どころご紹介!の続きですが、前回は以下の3)までご紹介したので、4番目からです。

  1. ヒロインが飄々としててクール可愛い。演じる周迅さんの演技が最高
  2. 衣装が素敵。モダンでクール
  3. 女の友情が熱い。シスターフッド万歳
  4. 主従の絆も熱い
  5. イケメン太監
  6. 個性的な女性陣


以下ネタバレ全開ですので、ご注意ください。

 

 

4.熱い主従の絆

  • 癒し系の惢心

「如懿伝」での私の心のオアシスでした。如懿の貼身侍女(一番身近でお世話する腹心の侍女)で、如懿がお嫁入りのときに実家から連れてきた阿箬にいびられたりするんですが、健気に乗り切り、如懿が冷宮に幽閉されたときも志願して一緒に冷宮に入るなど如懿に尽くします。そのあとも如懿の冤罪を晴らすために拷問され、脚を大けがして後遺症が残ったりと散々なんですが、太医(日本でいう典医)の江與彬と幸福な結婚をしてハッピーエンド。「如懿伝」では数少ない幸せな女性だね。性格がいいから、報われてよかったね、と素直に祝福できる数少ないキャラです。

ほわーんとした雰囲気が可愛いし、性格の良さが画面から伝わってくるんだよね。私は基本的に実写の吹き替えが好きじゃないんですが、惢心に関しては、おっとりした話し方の吹き替え声優さんは大正解!

一番のお気に入りは、第26集で、冷宮が放火されて、焼け出された如懿と惢心がそっと抱き合うシーン。この二人の絆に胸が熱くなりました。如懿が惢心を心配しているのが心に伝わってくるのよ。惢心は如懿に忠義を尽くしているけど、如懿も惢心を大切にしているんだよね。で、この後、心配して見に来た皇帝に如懿はすごく塩対応をするんで、思わず笑っちゃいました。

きっつい女性キャラが勢ぞろいしているドラマの中でまさしく癒し系。

 

惢心の後任の容珮は惢心と違ってかなりキツイ女性ですが、キャリアウーマン風の忠義者という感じでこれはこれでお気に入りです。実際、如懿が皇后になってからは中宮として後宮の管理をしなければならず、おっとりとした惢心よりはきつい容珮のほうが任務を果たせるので適任かと思います。

 

  • 女運が最悪の凌雲徹

女主人と男部下との微妙な関係というのは、私の大好物です!!!

 

冷宮の衛士として登場したときは、気のいい兄ちゃんという感じで、まさかあんな悲惨な最期を迎えるとは思ってもいませんでした。(涙)

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凌雲徹

見よ、この屈託のない笑顔! 凌雲徹と如懿は冷宮にいたころが本当は一番よかったのかも。

最初、凌雲徹は如懿を女として意識していなかったと思う。彼は密命を受けているから如懿を助けなきゃくらいの気持ちだったろうし、幼馴染の衛嬿婉に夢中だったから。毒蛇に噛まれた如懿の手から毒を吸い出すシーン(第24集)は、如懿の戸惑い方にドキドキしました。あれは、如懿のほうがエロティックで、彼に男を感じていたんじゃないですかねー。そのあと、冷宮が火事になったときもお姫様だっこで如懿を助け出していたし!

で、好きだった衛嬿婉が野心のために後宮に入ってからも嬿婉に振り回されるし、皇帝の媒酌で茂倩という変な話し方をする(!)格格と結婚するんだけど、ただ不仲なだけじゃなくて、裏切られるし……。こんなに女運が悪い男は珍しいんじゃない?というくらい、ついてないです。

彼が徐々に如懿に心を惹かれていくのはあからさまに描かれないんだけど、決定的なのは、第66集で、如懿が彼の前で涙をこぼすところだと思います。

如懿は、第13皇子の永璟を産むんだけど、出産後すぐに亡くなってしまいました。如懿は産婆の田おばさんを疑っていたところ、嬿婉の策略で、海蘭が田氏に指示したと疑われて、という状況に。如懿は海蘭がそんなことをすると思えないし、何か裏があると思って、凌雲徹に調査を命じるんです。そのとき、生まれたばかりの子供を亡くして傷心の如懿が彼の前でそっと泣くんです。この頃、皇帝との仲も悪化していて、如懿は本当に辛いのね。泣く如懿を見つめる凌雲徹の表情も辛そうで。あの時、彼は如懿の笑顔を見たいと思ったに違いないよ。彼は明確に自分の想いを自覚したと思う。(それまでは自覚してなかったのかも)

実直で忠義に厚い凌雲徹を太監(宦官)に貶めただけじゃなくて、見せしめのように如懿に仕えさせた皇帝は最低だな。いやー、ドラマみていてここまで胸糞悪い思いをするとは。

生き地獄の中、彼は本当に死を望んだと思う。彼自身もそして彼に死ぬように命じた海蘭も、如懿の命による凌雲徹の処刑が如懿を救う唯一残された手段だとわかっていたんだよね。でも、如懿だけがわかっていなかった。

凌雲徹と如懿の関係って女主人に忠義を尽くす男っていう以上の、何かがあると思うんだけど、はたして恋愛関係になりうるのだろうか?

正直この二人の関係をどう捉えるのか模索中です。駆け落ちエンドとか転生エンドとか、二次創作脳で妄想中。

 

 5.イケメン太監!

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李玉

 太監(宦官)って、だいたい嫌味でいけすかない人に描かれていることが多いです。性的に屈折しているとか、お金に汚いとか。でも「如懿伝」の中で、私がお気に入りのキャラ李玉は、イケメンで性格もよくて、実直で忠義者の太監。こんなイケメン太監がいるはずないよなーと思いつつ、私の心のオアシスでした。

実際、「延禧攻略」に登場する李玉は中年の小太りなオジサンで、そちらのほうがおそらく史実に近いのかと。でも、そんなことはいいんです。物語が如懿に厳しい中、李玉の存在は私の心を癒してくれたんです!癒し系太監とは新しいな。

そうそう、李玉は惢心に好意を抱いていたんですが、彼女が江與彬と結婚したときは、ちゃんと身を引いて二人を祝福するというジェントルマンっぷりにも心を惹かれました。彼は、自分が太監だから結婚して家庭を持つという幸せを望めないとわかっているんだよね。かなわない希望だとわかっていてもちょっと望んでしまっていたというところが健気で、前作「甄嬛伝」で太監の蘇培盛が甄嬛の貼身侍女の槿汐と結婚したのを見て結婚したいと思ったのかねぇ。将来、だれかいい人と結婚できるといいねぇ。太監と結婚するのは、対食といって宮女にとっては屈辱みたいですが(子供できないしね…)、李玉みたいなイケメンで性格もいい宦官なら、悪くないと思うんだけど。

つーか、私なら、喜んで李玉と対食するよ!!! 祭祀を継ぐための子供なんて養子もらえばいいだけじゃん。

一番のお気にいりシーンは、蒙古出身の年増女、豫妃が皇帝と大声でイチャイチャしているときに、部屋の外に控えていた李玉があきれ果てて、耳に耳栓をしたところ。かわいいねー。

如懿に対しても忠義を尽くして、いつも味方になってくれてありがとう! 彼女が髪を切って、事実上の廃后になったときは、とばっちりを受けて、円明園に左遷されたのはかわいそうだったな。ま、皇帝が悪いんだけど。

あと、イケメンというほどではないですが、如懿に仕える太監の三宝は忠義者で、お気にいりのキャラでした。

 

前作の「甄嬛伝」は、あまりイケメンがいなかったのですが、「如懿伝」は、凌雲徹と李玉と二人もイケメン&性格のいいキャラがいたので満足です。

イケメンといえば、皇帝もイケメンなんだけど……。DV男みたいで最悪だ。無駄にイケメンなのも余計性質が悪い。第77集は本当に胸糞悪い。凌雲徹を太監(宦官)にして如懿に仕えさせたシーンだけど、皇帝は如懿と夕食を一緒に取るのね。如懿の好きな料理を揃えたと言うんだけど、実際は如懿が嫌いな料理ばかり出させた。で、凌雲徹に料理をとりわけさせて、嫌いな料理を如懿に食べさせるの。最低だ。しかも、その夜、如懿を無理やり抱こうとして、如懿は泣いて拒否。如懿がかわいそうで、正直見てられなかった。(皇帝を拒否した如懿は頑張ったよ。でも、傷つくよね……)

 

すごく長いエントリーになってしまった。あと、女性陣の話がまだ残っているんだけど。長いので次にわけます。まだ続くんかい!というわけで、続きます。

 

 

 

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