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ぬるい懐古オタクがだらだらと語るだけ。

名作劇場大好き!「赤毛のアン」

仕事があまりにも忙しくて、すでに息も絶え絶えって感じです。で、作業をしながらここ最近見ていたものは、名作劇場の「赤毛のアン」と「私のあしながおじさん」です。

(作業をしながら見られるものとは、基本的に過去に一度見たもので、BGM代わりに流し視聴できるものです。まあ、うっかり目に留まって、作業の手がとまってしまうことも多々ありますけど。)

名作劇場シリーズ大好き! 終わってしまった時は、本当にがっかりしました。基本的にどの作品も好きなのですが、現代劇よりも時代劇のほうが好みですね。女の子の服装がクラシックなのが好きなんです。それから、少女小説が原作の方が好きです。女の子が活躍するし、衣装の細かい描写がある場合が多いので。(衣装にうるさい)

で、名作劇場の中で、一位か二位を争うくらい好きなのが、高畑監督の「赤毛のアン」。

  

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正直、高畑監督の作品で一番好きかも。リアリティを追及した描写が素晴らしい。当時のプリンスエドワード島の暮らしに詳しいわけではないのですが、かなり詳細にリサーチされているなと感じます。当時は今ほどインターネットで簡単に検索できるような時代ではなかったので、資料集めが大変だっただろうに、さすがは高畑監督だと感心します。ディテールに凝った生活描写がとにかく大好きなんです。衣装描写もすごくリアルで、いいんですよ。特にアンの地味な服装が素晴らしい。おかげで、マシュウが買ってくれた膨らんだ袖のドレスの喜びが増すというものです。このドレスのビジュアルも原作に忠実で最高です。とにかく原作のイメージがうまく映像化されています。

 

ちなみに、「赤毛のアン」は何度も実写化されていますが、実写映画ではケビン・サリバン監督でミーガン・フォローズがアンを演じている1986年のものが一番好きです。

 

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この映画の最大の欠点はアンの膨らんだ袖のドレスが焦げ茶色ではなかったということです。水色だったのですが、水色はアンにあまり似合わないと思うので、かなりがっかりしました。(それを差し引いても、いい出来だったと思うので、勿体ないマイナスポイントだ…。)

 

私は赤毛のアンシリーズが子供のころから大好きで、「アンの娘リラ」まで全シリーズ買って何度も何度も繰り返し読んでいたので、原作に忠実なアニメ化というのは非常にポイントが高いです。でもって、アンの空想部分はアニメの特性を活かしたファンタスティックな描写で、水彩画のような背景美術も、味があります。それから、セリフも古めかしくていいんですよ。「よござんす」とか、言葉使いが古風で上品なのがいい!これも原作(の翻訳)に忠実な結果ですが、私的には大満足。

「赤毛のアン」シリーズのおかげで、子どものころからモスリンだのオーガンジーだのを使ったクラシックな衣装に対する憧れが生まれました…。

それに、美味しそうな食べ物の数々!

他にも、子どものころから空想(妄想?)好きで、文章を書くのが好きだった私にとって、アンには並々ならぬ親近感を抱いていました。

でも、結局、「赤毛のアン」シリーズが私の人生に決定的な意味を与えたのは、女の子が勉強して上の学校に進学することを肯定的に捉えられるようになった点ですかね。関西の保守的な田舎で育った私にとって、女の子が勉強して東京の大学に進学することは本当に大ごとだったんですよ。両親は賛成してくれましたが、周囲からはあれこれ言われました。そのあと、アメリカの大学院への進学なんて、母親にすら反対されたものです……。

ちなみに、「アンの愛情」でレドモンド大学に進学したアンがパティの家で友人たちと過ごした共同生活に子どものころからすごくすごく憧れていました。そして、大学院時代、仲のいい友達と一緒にシェアで暮らしていたんですが、ちょうどあんな感じで、一緒に夜まで居間で語り合ったり、試験勉強にあきて夜中にクッキーを焼いてみたり、たくさん作ったごはんをお互いにおすそ分けしあったり、と。内心、パティの家みたいだな、とニヤニヤしていました。

 

アンの愛情 赤毛のアン・シリーズ 3  (新潮文庫)

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衣装や食べ物の描写に関しては、オルコットの「若草物語」も好きだったのですが、説教臭いのと、アンのように上級の学校に進学する野心が四姉妹にはなかったのが、私にとってはアンシリーズほど好きになれなかった理由ですかね。

 

名作劇場の「赤毛のアン」は、前半部分、宮崎監督も参加されていたのですが、アンの動きがときどきコナンぽかったりするのはそのせい? 当時駆け出しだった富野監督もクレジットでお名前(とみの喜幸)を拝見するとなんとなく新鮮な感じがします。