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ぬるい懐古オタクがだらだらと語るだけ。

アニメ「バナナフィッシュ」13話

アニメ「バナナフィッシュ」は一週間お休みでした。2クール目でオープニング曲とエンディング曲が変わるかと思っていたのですが、変わりませんでしたね。エンディング曲はかなり好きなので個人的にはこのままでもいいんですが、オープニング曲は変更を希望。

 

第13話はオーサーとの決闘シーン。

原作を読んでいた時、オーサーは好きでも嫌いでもなかったのですが、アニメ版ではなぜか私的に好感度がアップしています。なんでだろうと脳みそを絞って考えてみると、おそらくCVの細谷さんの演技がオーサーの格好良さをアップさせているような気がします。細谷さんの演技は存在感があって、オーサーの小物感が割と消えちゃった感じ。でも、こういう想定外の効果は音がつくアニメならではなので、いいと思います。

 勿論、音以外にも動きがつくのがアニメ化の一番楽しみなところなのですが、残念ながらアクションシーンがイマイチなんですよね、このアニメ版。動きがすごく平坦で、もっさりしている・・・。最初っからそうなんですけど、今回もオーサーとアッシュの決闘というアクションシーンが盛り上がる回なのに、全然動かない・・・。もう少しダイナミックに動かして欲しかったな。

まさか原作に倣って動いてません!なんていうことじゃないよね。

単に予算がない(=手数を掛けられない)のか、見せ方の工夫がない(=技術がない)のか、どっちかだと思うんだけど。私は寡聞にして最近のアニメを殆ど知らないので、このアニメの監督さんがどのような作品を手掛けていらしたのかわからないので何とも言えないんですが。

今まで散々、緩急がなくてダイジェスト感がひどいと言ってきましたが、このアクションシーンの動かなさも、平坦な印象に拍車を掛けていると思います。

勿論、吉田秋生先生も正直アクションシーンはお上手じゃないんですが、バナナフィッシュの肝はそこにあるんじゃなくて、会話の巧みさと繊細な心理描写を楽しむものだと思っているので、アクションシーンが拙くても私的には没問題!でも、アニメでそれはダメでしょう・・・。

 ちなみに、バナナフィッシュをめぐるハードボイルドな展開も私的にはあくまでも舞台装置だと思っています。吉田先生は本当に会話の機微がすごく上手くて、バナナフィッシュはハードな展開と繊細な人物描写が奇跡的にうまくかみ合った作品だと。

会話の巧みさといえば、「河よりも長くゆるやかに」は吉田先生の作品の中でも一番会話を楽しめる漫画だと思うので、ここでお薦めしておこう。

 

河よりも長くゆるやかに (小学館文庫)

河よりも長くゆるやかに (小学館文庫)

 

 

 

アニメ版の文句ばかり言っていて申し訳ない。

勿論、いいところもあるよ。この回でヘミングウェイの「キリマンジャロの雪」をめぐるアッシュと英二の会話を入れてきたのはグッドジョブ!省略されなくてよかった。

 

あとワンクールしかないんですが、どこまでやるんだろうか・・・。大幅カットは覚悟していますが。